
国内において今後ますます導入が加速する風力発電設備ですが、O&M事業の参入障壁が高いため、メンテナンス技士の人材不足が予想されています。
地域企業の参入を促進させ、『産業振興・地域経済の活性化』を図るとともに人材を確保し、適切かつ画一的なトレーニングおよび第三者評価によって、業界の重要な要求事項である『保安力・保全力の向上』を目指す為、認証制度を構築いたしました。
制度構築にあたっては、令和3年度より福島県いわき市及び関係機関との協議を重ね、令和8年4月に本認証制度の社会実装にいたりました。
2020年10月の「2050年カーボンニュートラル宣言」により、我が国の電源構成に占める再生可能エネルギー比率を高める取り組みが推進されました。
我が国においては、2030年までに陸上風力で17.9GW、洋上風力で5.7GWを導入、2040年までに陸上風力で35GW、洋上風力で45GW、2050年には陸上風力で40GW、洋上風力で100GWの風力発電の導入を目標に掲げています。
一方、風力発電に係るメンテナンス作業員の必要人数は2030年までに約2,200人、2024年までに約7,000人、2050年までに11,100人と推定されます。
風力発電の導入に応じた風力発電メンテナンス人材の育成が必要不可欠ですが、人材育成が進んでいないのが現状です。
(注1)
陸上風力にかかるメンテナンス技士の必要人数は、今後導入される風車の平均定格出力を4MW、メンテナンス技士1人当たりが保守可能な風車基数を3基と仮定し、今後の導入目標から算出したもの
(注2)
洋上風力にかかるメンテナンス作業員の必要人数はJWPA(2023年10月)「洋上風力発電事業に必要な人材数の推計」より抜粋
我が国の電気保安規則は、国が定める技術基準への適合について、①主任技術者の配置、②保安規定、を通じた「自主保安」によって風車の安全を担保する仕組みです。
風車メーカーから提供されたメンテナンスマニュアルに則った定期点検作業と、統一的なメンテナンス方法(定期自主検査)に基づき、その組織、検査方法、工程管理等の品質を第三者が確認(定期安全管理審査)する構造となっています。
我が国において整備されている人材育成プログラムは、安全衛生法上の特別教育やGWOトレーニングをはじめとした、作業員の安全確保に係るトレーニングは既に充実しています。しかしながら、メンテナンス技術のトレーニングは、費用負担の大きいメーカートレーニングや、技術評価が社内のみで第三者性がないOJTが中心であり、人材育成の大きな障壁となっています。